Me, Myself & Eye
Me, Myself & Eye

This is my personal blog, presenting photographs and daily objects in the sphere. My usual dwelling areas are of the streets of Tokyo.
Me, Myself & Eye
Photograph of Susan Sontag taken by Annie Leibovitz. From an exhibition at the Museum of Contemporary Art, Sydney.
Sydney Opera House, Australia 2011/03 
2012/03
モンテビデオの古書店のディスプレイ ウィンドウにはレナード バーンスタインのレクチャーを集めた本、古代ローマとアテネの建築を紹介した蔵書、キッシンジャーの評伝、そして半世紀以上前の美しい革装丁の稀書が並んでいる。
同じくウルグアイ/モンテビデオの古書店のリーディング テーブル。
こういう場所には頑強なテーブルがよく似合う。よく見ると雑然としおり、ばんそうこ、ペーパーナイフ、湯沸かしポット、四葉のクローバー、古書が並んでいる。手の形をした名刺置きもあり、とにかく趣味の良さが伺えるようだ。そして生活の豊かさがみてとれる。こういう人がノスタルジアの守護者になっているんだろうな、と思った。ボクはこの古書店で感じたことやモンテビデオの街並みにみた光景を「プログレッシブ ノスタルジア」とか呼んで、生活の知恵のように組み入れたいものだと考えた。
ノスタルジアは後ろ向きでも否定的でもない。それはプログレッシブでもあり得るし、もっともっとそういうものであってほしいと思う。
『プログレッシブ ノスタルジア』
2012/03
先の写真に引き続き、同じ古書店からの写真。
モンテビデオの古書店の壁に掛かるのは当然の如く、ボルヘスのカリカチュアである。
ウルグアイの首都モンテビデオはアルゼンチン/ブエノスアイレスから船で2〜3時間の対岸にある。隣町と言っても差し支えないだろう。ボルヘスの『砂の本』を読むとモンテビデオを舞台にした短編があり、この地名が何度か登場する。
ウルグアイでボルヘスを読むことは、人口の半分をイタリアンとスパニッシュにもつこの大地の過去とその因果のネジをゆっくりと、しかし確実に回すきっかけだった。
イエズスにしろコンキスタドールにしろスペインから向かうところの西、さらに南へ南へと地図の真っ暗闇を突き進んで南米のこのへりに辿り着いた。
この古書の山は、この航海の人的大移動に付随し、大きく離れた故国の原初風景とその知の集積を蔵書に深い埃がかぶさる前に並べ、並べ直す作業のようだった。それはまた盲目のボルヘスが「バベルの図書館」と呼んだ、一筋の灯台の明かりのように思えた。